Strong
Point
戦略的基盤研究センターは、当社の植物工場事業を後方支援するための基礎研究部門。完全人工光型の植物工場、太陽光型の植物工場を事業展開する上で不可避である植物栽培に関連する基礎実験および各種分析を自社内で行えます。専門スタッフがいる研究室で科学的な裏付けを行うことで、より安定的に高品質な野菜を生産できる植物工場を提供することを目指しています。
当センターで厳密に制御した小規模栽培試験で得られた条件を、隣接する試験栽培室で規模を拡大して検証。さらに各種分析機器類による栽培養液や原水の詳細な分析を行うことで、栽培に適した栽培養液の調製が可能となります。人工光型植物工場では、太陽光の代わりをするLEDを始めとした光源についての光学的評価や、栽培適性の評価も行うことができます。これらの施設で得られた知見をM式水耕研究所に併設されたMプランタで最終検証することで、一般性の高い植物工場の提供を目指しています。
当センターでは、研究室でなければできないことを実行するというスタンスで運営しています。栽培試験を始めとした分析機器類による成分分析や、光源として使用するLEDの光学特性の評価まで研究センター内で完結できるような設備と研究員を配置しています。さらに必要に応じた共同研究も実施しています。将来を見据えた植物工場での栽培品種の開拓は、研究センターの重要な使命。薬草類を始め、複数種の野菜類の植物工場での商業生産に向けた研究が進行しています。この研究では常設の機器類と共同研究者との協力関係をフルに活用。栽培の第一歩である播種から含有成分の定性、定量、収穫の手順までの全工程の植物工場化への研究を進めています。さらに官民含めた共同研究では、機械学習による栽培制御系の構築から植物病理に至るまで、広範な領域をカバーする研究も行っています。当センターでは、レタス栽培から将来の植物工場に要求されるであろう栽培品目や環境制御までの幅広い領域を網羅しています。
(株)M式水耕研究所内に併設された完全人工光型植物工場Mプランタは、前身の植物工場実証施設Fプランタの後を引き継ぐ形で、2020年10月から運用を開始しました。6段の高層ラック3台を使用した試験栽培室内では、各種LEDの比較試験や環境条件、栽培品種の検討を行っています。現在運用されているほとんどの室内型植物工場ではDFT方式を採用。MプランタではDFT方式以外にNFT方式も導入しており、様々な栽培用途に応えることができる試験研究を行っています。一般的に広く使用されている肥料の栽培以外に、有機資材のみを用いた栽培試験も実施しています。